欲しいものってな〜に。

マイセンの田んぼ通信より。

ある100歳のおばあちゃんの言葉です。

 「お金もいらない。
  着物もいらない。
  命だってもういらない。
  でもお願い。」

その後に、このおばあちゃんの「お願い」の一文が続きます。
なんだと思いますか?
その言葉が、私に突き刺さりました。
おばあちゃんの「お願い」は、こうだったのです。

 「優しい言葉をかけてほしい」

 年老いてひっそりと暮らしていると、声をかけてくれる人がいなくなるのか
もしれません。家族や親戚からも疎んじられ、もしかしたらジャマ扱いされる
のかもしれません。

 話し相手もなく、いつも一人でご飯を食べて、いつも一人でテレビを見て、
いつも一人で夜を迎えて、いつもいつも寂しいのかもしれません。

 100歳のおばあちゃんのほしいもの、それは、まわりの人からの「優しい言
葉」だったのです。物やお金ではなく「優しい言葉」だったのです。

「優しい言葉」ってどんな言葉でしょうか。

 おばあちゃん、お元気ですか。
 おばあちゃん、何か食べたいものはありませんか。
 おばあちゃん、体の痛いところはないですか。
 おばあちゃん、お大事にしてくださいね。
 おばあちゃん、昔のことまた教えてくださいね。
 おばあちゃん、いつもありがとう。

 ふと考えました。もしかしたら、おばあちゃんだけはないかもしれません。
子どもにも、働き盛りの人にも、いるかもしれません。きっとそうです。

 「お金もいらない。
  着物もいらない。
  命だってもういらない。
  でもお願い。

  優しい言葉をかけてほしい。」

 そんな願いをもった人が、わたしたちのまわりにも、いると思います。

「優しい言葉は、たとえかんたんな言葉でも、心にずっとずっとこだまする」
by マザー・テレサ


誰に対しても優しい言葉をかけるように心掛けたいものです。
自分自身も優しい言葉をかけて欲しいですものね。