「私が出会ったすごい言葉」

玄米のマイセンさんのメールを抜粋しました。

[私が出会ったすごい言葉]

「人は生きてきたように死んでいく」

                     柏木哲夫(金城学院大学学長)

(これまでに二千五百名もの方を看取られてきて、何か発見されたことはあり
ますか? の質問に)

 人は生きてきたように死んでいくということです。これは私の実感ですね。
ですから、しっかり生きてきた人はしっかり亡くなっていかれますし、表現は
おかしいけれどもベタベタ生きてきた人はベタベタ亡くなっていく。

 それから、周りに感謝をして生きてこられた人は、我々にも感謝をして亡く
なられるし、不平ばかり言って生きてきた人は不平ばかり言って亡くなってい
くんですね。

 このことは、よき死を迎えるためには、よき生を生きなければいけない、と
いうことを教えてくれていると思うのです。では、よき生というのはいったい
何か。そこには個人の主観がだいぶ入ると思うんです。Aさんにとってよき生
とはこうだし、Bさんにとってよき生とはこうだというふうに、人によって皆違う。

 ただ、二千五百名の看取りの中で私が感じることは、やはり前向きな人生と
いうこと、それから周りに感謝できるということ。その二つに集約されるよう
な気がして仕方がないんです。

 物事には必ずプラスとマイナスがありますが、物事のプラス面をしっかり見
た生き方をしてこられた方々。そういう方々の生は、やっぱり前向きでよき生
なんだろうと思うんです。

 それから、感謝というのはとても重要なキーワードだと思うんです。家族に
対して、周りの人たちに対して、最後に「ありがとう」と言いながら、そして
自分も相手からありがとうと言ってもらいながら生を全うできるのも、よき生
だと思うんです。そういう生を全うする人を、私は人生の実力者と呼んでいる
のです。


私は、よき生を生きているのだろうか?